「亮ちゃんのバカ！！」
パンッ
「いてっ」
〜笑顔の為に〜
私は今日彼氏の亮ちゃんと喧嘩しました。
その理由は、私が可愛がっていた捨て猫を亮ちゃんが逃がしてしまったんです。
まだまだ小さな子猫だったのに･･･
「亮ちゃんのバカ！最低！最悪！嫌い！エロス！！」
「･･･ちょっと言い過ぎじゃない？てか最後のエロスは関係ないかと･･･」
「だって子猫を逃がしたんだよ？！しかも私の！！」
「あ〜はいはい分かった」
「全然分かってない！！あ〜どっかで飢え死にしてたらどうしよ〜！！」
「大丈夫だって！あんた心配し過ぎよ！」
今友達のにこのことを詳しく説明している所です。
けど全然分かってくれないんです！
「けどさ、ちょっと宍戸も可哀相だと思うけど？」
「だって逃がしたんだよ？」
「それはそうだけど、が預けたのも悪いと思うよ？うちは」
「それは････」
「信用してたから預けたんでしょ？」
「ぅ〜････」
「唸らないの」
「･････」
「しかも引っ叩いて･･･あ〜かわいそ〜」
「･･･亮ちゃんが悪いんだもん」
「･･･本当にそう思ってる？」
何ですかこの人は･･･
人をこんなに追い込んで楽しいんでしょうか？
でも、の言う事も･･･
「亮ちゃん、私の事嫌いになっちゃったかな･･？」
「それはない、あんたにゾッコンラヴだからね」
「･･･へへ///」
「でもゾッコンだから超気にしてると思うよ？向こうは」
「･･･謝んなきゃだ「ダメ」
「やっぱりぃ？」
「もち、付いてってあげるから」
「･･･付いてこなくていいよ、自分で頑張る」
「あら、珍しい」
「珍しいとは失礼な」
「早く行ってきなさい」
「ラジャー！」
亮ちゃん、気にしてるかな･･･やっぱり
早く謝らなきゃ･･･
でもどんなに探しても見つからなかった。
裏庭も、校庭も、校内も･･･
どんなに探してもどこにも居なかった。
「どうしてこういう時にいないんだろ〜」
「ー！！」
「あ、ジローちゃん」
「、宍戸知らない？」
「私も探してるの」
「そっかぁ･･･鳳に聞いても分からないって言ってさ」
「･････」
「有難う！俺まだ探すから！じゃね！」
「ぅん」
どうしていないんだろう･･･
皆で探し回ってるのに･･
絶対見つかるはずなのに･･･
私は授業も出ずに亮ちゃんを探し続けた。
部活にも出ず、放課後もずっとずっと探した。
「･････部活･･サボっちゃったな･･･」
また跡部君に何かを言われるだろう
けどそんな事はもうどうだっていい
今は亮ちゃんだけ見つかれば･･･
亮ちゃんに･･･会いたい････――――
私が涙を流したと同時に大粒の雨が降り出した。
ザー････―――
「りょーちゃん･･･どこ･･･？」
何故あの時亮ちゃんを叩いたのだろう
何故直ぐに誤らなかったのだろう
何故直ぐに亮ちゃんを見つけられないのだろう････
自分だけを責める言葉しか見つからない
それだけしか出来なかった。
「･････き！！！」
「･･？」
かすかに自分を呼ぶ人がいる気がした。
「！！」
「ジローちゃん」
「宍戸が･･･っ」
「亮ちゃん見つかったの？！」
「見つかったけど････捨て猫助けに･･･川に飛び込んで･･･」
「りょ、亮ちゃんは大丈夫なの？！」
「･････流された･･･ん･･･だって･･････」
「･･･ぅ････そ････」
･･･流された･･？
亮ちゃんが･･･？
「ジロ･･ちゃ･･･嘘･･･だよね･･？」
「嘘じゃない･･･」
「嘘だよぉ･･･嘘って言ってよ！！」
何でいつも無くしてから大切なものに気づくんだろう････
私は走り出した。
「！！」
亮ちゃん･･･ごめんね
いつもいつも
私の所為で困らせて･･･ごめんね
もう遅いかもしれないけど
もう間に合わないかもしれないけど
貴方に･･謝りたい･･･
「はぁ･･･はぁ･････っ･･」
私は川の前に来て、その場に座り込んだ。
「･･･ごめっ･･･ごめんねぇ･･」
「あたし･･･亮ちゃんじゃないと･･･生きていけないよぉ･･･」
「亮ちゃんがいなくなったら･･･あたし･･･わたしっ･･･どうすればいいの？」
ミャ〜･･――
「････」
その猫は私が拾った猫に凄く似ていた。
私はその猫をぎゅっと抱きしめて
泣き続けた。
「･･････」
「ぇっ･･･」
後ろから亮ちゃんの声が聞こえた。
「･･･亮･･･ちゃん？」
「･･･････」
私は後ろに振り返ると同時に抱きしめられた。
「ごめんな･･･逃がしちまって」
「････亮ちゃっ･･」
「ごめん」
「バカっ･･どうして･･･」
「バカだよ･･」
「どうしてそこまでして猫を助けたの？！」
「･･･あんとき、お前マジで泣いたじゃん？･･･笑顔取り戻したくてさ･･･」
「･･･私の･･笑顔？」
「･･･俺が奪っちまったからさ、取り戻した」
「･････」
「ごめんな？」
嗚呼･･･私はこんなに愛されてるんだ･･･
こんな私の笑顔の為だけに･･･
「帰ろぉぜ？」
「ぅん」
私達は雨の中、手を繋いで家へ帰った。
―――私の大切な物は･･･貴方です･･･―――
END
＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋
最後は無理やり終わらせました。
なので話が繋がらない；
しかも宍戸が川に流されたとは･･･なんて間抜けなんでしょう；
本当にごめんなさい；
お気に召したらＲＣお願いします！！
０５．０６．２５
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