1年に一度思い出してくれれば・・・



それで十分だから・・・



だから



泣かないで?






〜約束〜






俺は1年に一度、ある墓に行ってる。

それは俺の彼女やった「

病死やった・・・

元から心臓が弱かったんや

それなんに無理して学校来て

その理由が「友達作りたいから」

そんな理由だけで学校来て自分の体もっと不自由にして・・・

ほんまアホな子やった

アホで、どっか抜けてて、だけど笑顔が向日葵みたいで・・・

ほんまに可愛かった。

せやけど、今ではどんなに想っても

会えへん

ほんまに・・・好きなんや




・・・また来たで?あ、俺17歳になったんやで?」


俺は墓の前で手を合わせながらに話しかけた。


の好きな飴、相変わらず減ってへんなぁ・・・て、当たり前か」






――――侑士、それ前にも言ったぁ・・・・――――





「・・・・・・・?」





――――侑士に会えてよかった・・・・・――――







「・・・・・・・・あん時・・思い出すなぁ・・・」







――――2年前――――







「ゆーしぃ〜!!!」

「・・・・・・・」

「ゆーしぃ?」

「・・・・・・・・」

「・・・・どうしたの?」

「・・・・・・・・」

「・・・・ふふっ、寝てるんだ、可愛い」

「・・・・・ん・・・・・・・・」

「何?」

「・・・・・・・」

「ね、寝言か・・何か返事して恥ずかしい///」

「・・・・・・・」

「悪戯しちゃおっかなぁ」



俺、ほんまは寝てへんのや

俺の可愛い姫さんがどんな事をするか

少し俺もイタズラやな



「・・・・眼鏡取ったらどうなるんだろ」

カッコイイに決まってるやろ?

「・・・あ、おでこに『肉』って書いちゃおうかなぁv」

肉やなくて天才の方がええんやけど

「・・・ゆ〜し〜・・・つまんない」

「俺もつまらへん」

「わっっ・・・」

「起きてたで?」

「ゴホッ・・・ケホッ」

?」

「ちょっ、ちょっと咳が・・っ・・止まんないだけだっから・・」

「す、すまん!!」

「へ、平気・・・っ・・へへっ」



大分、前より酷くなっとる・・・



の咳が落ち着いてきた頃

が不吉な事を言い出した。


「侑士・・・」

「ん?」

「もし、私がさ・・・」

「・・・・が?」

「・・・私がさ・・・死んじゃったら・・・」

「・・・・・・・」

「忘れて?私の事・・・」

「・・・・・・・嫌や」

「・・・だって、ずっと想われてるとこっちが辛いよ」

「忘れるなんて出来へん・・・絶対忘れられへん・・・」

「・・・・1年に一度、思い出してくれれば・・・それだけで十分だから・・・」

「・・・そんなん・・・辛いわ・・・」

「1年に一度だけでいいから・・・ね?」

「俺の傍にずっとおってよ・・・隣やなくてもええ・・・生きてくれればええんや」


はどんどん泣きそうな顔になっていった。

俺も、めっちゃ変な顔なんやろな・・・


「ダメだよ・・私、元から心臓が弱いもん・・・今生きてる方が不思議なんだよ?・・・」

「・・・俺も一緒にんとこへ行く・・」

「ダメ・・それは絶対ダメ・・・自分の人生、無駄にしないで」

「俺の人生はだけや・・・がおらん人生なんて生きてる意味あらへん!」

「有難う・・・でもね、生きたくても生きられない人もいるんだよ?」

「・・・・・・・・」

「その事、忘れないで?」

「・・・・分かった・・・けど、が生きてる間、ずっと傍におってもええ?」

「当たり前じゃん・・・」

「・・・・・・・・」

「侑士に会えてよかった・・・・」

「俺も、に会えてよかったわ・・・」



俺達は1日中抱き合っとった。

お互いを失わないように

見失わないように

壊されないように

ずっと・・・抱き合っとった。

でも、その次の日、は俺のベットの上で冷たくなっとった。



・・・約束、守るからな?」




――――ありがとう・・・侑士――――




次の日に葬式が行われた。

は学校でも人気やったから3年ほとんどが出席した。

もちろん男テニのレギュラー全員出席した。



最後に俺はの顔を見た。

いつもみたいな向日葵の笑顔のまま眠っとった。

でも、いつもより白いけど、化粧がしてあって

めっちゃ綺麗で・・・美人やった。


「こんな美人な姿・・・なんで生きてるうちに見せてくれなかったん?」



「・・・結婚しようって約束・・・キャンセルなんやね・・・」



「・・・あれって嘘か本気か・・まだ聞いてなかったな・・・」



俺は10分くらい見ていて

俺の周りの人は

俺の言う言葉に感動したんか知らんけど

皆泣いとった。

自分自身、涙を流さないようにしとったけど

やっぱり無理や・・

無意識に出てくるんやね

この涙、にだけやで?




それからは焼かれ、灰となった。

少しだけ灰を貰った。

ほんとに少しだけ

の傍に居りたいから・・・




・・・?俺、あの約束・・守れへんわ」






「何って決まってるやん・・・・







を忘れる事






そんなん・・・出来へんよ・・・」






俺は一週間は泣き続けた。

涙が枯れるまで

ずっと

ずっと

を想い続けた分

なき続けた。














「ほんま・・・あん時は辛くて・・・仕方なかったで?」




――――ごめんね・・・・――――



「ええよ・・・俺の方こそ、約束守れへんで・・・ごめんな?」



――――やっぱりその約束・・キャンセル・・――――



「何で?」


――――私を忘れないでほしいな・・・・ダメ?――――



「・・・・・ええよ・・・・」


――――ありがとう・・・――――





はまた向日葵のような笑顔で笑った。






・・・ずっと忘れへんからな?


この約束は


ずっと守れそうや


も・・・


俺を忘れないでほしい・・・


俺からの希望も


有効やろ?






Fin
++++++++++++++++++++
久々のシリアス
というより死ネタ?
侑士の涙を見たくて・・・
そして、あるTVで見たやつに「1年に一度思い出してくれればそれで十分」
この言葉にギュンッと胸にキました!
もう胸キュン♪
やっぱり死ネタは侑士が似合う・・・酷いけど・・・
 お気に召したらRCお願いします!!

05.04.29





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